KAJIWEBLOG : 霧

2015年11月19日木曜日

秋から冬へとかわるある霧の朝、暗いもの思いに耽りながらふらふら散歩していると、ふいにラッパの音がひとこえ聞こえたのです。墓所からひびいたその霧笛よりも少し高いピッチの音が、ブラッドベリの灯台守が語るように永遠の時の悲しみと人生の短さを教えてくれていたのかどうかはわかりませんが、僕は何故だか少し愉快な気持ちになって、左耳に霧笛風ラッパの余韻を感じつつ散歩を終えたのでした。